シクロデキストリン
基本情報
商品情報
記載名称 | シクロデキストリン 英:cyclodextrin |
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企画成分 | |
形状 |
原料情報
摂取目安量 | |
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その他 |
商品説明
シクロデキストリンとは、でんぷん由来のグルコースがつながって環のような形になったオリゴ糖のことをいい、「環状オリゴ糖」とも呼ばれています。
環状オリゴ糖は、糖の分子が環状につながってバケツのような構造をしています。
例えば、ブドウ糖が6個結合して輪になったものを「α-シクロデキストリン」、7個結合して輪になったものを「β-シクロデキストリン」、8個結合して輪になったものを「γ-シクロデキストリン」と呼んで区別しています。
これらは、性質や働きなどにも大きな違いがあります。
ちなみに、甘味料で使われるオリゴ糖(砂糖など)は、糖分子が2~10個つながっていますが、環状ではありません。
シクロデキストリンは、天然に存在し食することができる甘味のない無味の物質ですが、工業的には、トウモロコシなどから取り出したでんぷんに、シクロデキストリン生成酵素を作用させてつくっています。
主に、食品や飲料、化粧品、生活用品など、さまざまな分野で幅広く利用されています。
(スプレー型消臭剤、カテキン飲料、練りわさび、サプリメント、柔軟剤など)
シクロデキストリンの作用
シクロデキストリンの特徴に、様々な分子を包み込んだり(包接)、放出する(徐放)するという働きがあります。
この包接、徐放という現象によって、嫌なにおいを閉じ込める消臭、いい香りを保持したり、苦み成分を閉じ込めるというマスキング作用、不安定な物質を安定化させたり、酸化を防いだり、脂溶性物質を水に溶かせる可溶化、薬理活性物質の生体機能を高めたりと、さまざまな働きをします。
シクロデキストリンは、ブドウ糖が環状に連なっていますが、構造的には底のないカップの形(円錐台形)をしています。
また、内側は油になじみやすい性質を持ち、外側は水に溶けやすい性質を持つという、一つの物質の中に相反する二つの性質を持ち合わせています。この内側と外側の性質が、他に類を見ない特性に富むさまざまな作用を発揮するのです。
例えば、カップの形をした構造内部に、さまざまな分子を取り込む性質を持っており、この現象を「包接」といいます。
また、内部に分子を取り込んだ状態のシクロデキストリンを「包接体」といいます。
そして、分子を取り込んだときに、フタや底がないカップの形をしているにも関わらず取り込まれた分子が飛び出しにくいのは、包接した物質との間に分子間力などの各種の相互作用が働くためと考えられています。
また、α-シクロデキストリンには、難消化性デキストリンと似た作用が確認されています。つまり、血糖上昇抑制効果や、中性脂肪吸収阻害効果、などです。更に難消化性デキストリンにはない効能として、糖質の吸収抑制(難消化性デキストリンには、糖質そのものの吸収抑制効果はありません)、難消化性デキストリンよりも熱に非常に強い、等の特徴を備えています。
シクロデキストリンの安全性
シクロデキストリンは、でんぷん由来の環状オリゴ糖で、化粧品、食品、医薬品として広く利用されていますが、皮膚刺激性や眼刺激性などの重大なアレルギーの報告がないため、安全性の高い成分であると考えられています。
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